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コレクターはお甘いのがお好き -ウェイン・ティボー-

Posted in New!,Uncategorized by Administrator on the May 11th, 2011

先日ニューヨークのザザビーズでアメリカの著名なコレクターでギャラリストであった故アラン・ストーン氏のコレクションがオークションで販売されると言うことでしたので、結果がどうなったかを楽しみにしていました。


[WAYNE THIEBAUD: Oil on board, 20.8 x 25.4 cm]

アラン・ストーン氏は1960年にそれまでの飽き飽きしていた会社顧問弁護士業に見切りをつけ、ニューヨークに会社の同僚から借入した5000ドルを元手にギャラリーを開始。勿論、1954年にまだ彼がハーバード大学の学生であった時に既に抽象表現主義で活躍するデ・クーニングの絵を購入しているぐらいですので、元々アートに対する眼を持っていた人だと思います。ギャラリーをオープンしてからはストーン氏は当時、一般にはまだまだよく理解されていなかった抽象表現主義のアートに夢中になり、次々に才能のあるアーティストを世に送り出していきました。同氏は2006年に亡くなられ、2007年にはニューヨーク、クリスティーズでストーン氏のコレクションが第一回目のオークションにかけられ、予想を上回る売上げを記録したのを覚えていらっしゃるコレクターの方もいらっしゃることかと思います。

2007年11月クリスティーズ「Selections From The Allan Stone Collection」より

[Willem de Kooning (1904-1997), Untitled, Oil on board, 115.3 x 120 cm, Painted in 1942]-530万5千ドルにて落札

[Franz Kline (1910-1962), Untitled, Oil on canvas, 198.1 x 182.8 cm, Painted in 1951]-279万2千ドルにて落札

さて、今回のオークションはストーン・コレクションの第2回目のオークションですが、その売却品の数は42品と多くはないものの、ストーン氏がその第一人者として知られた抽象表現主義をデ・クーニングとともに代表するフランツ・クラインの作品やストーン氏がディーラーとして発掘、亡くなるまでそのギャラリストとして代表していたウェイン・ティボーの作品が多く競売にかけられるとあり、予てより多くのコレクター達が待ち望んでいたものでありました。

この中で、特に注目を集めたのはウェイン・ティボーの作品が一挙に18点もオークションにかけられること。

ティボーは1920年アリゾナ生まれのアメリカ人画家。10代の頃ウォルト・ディズニー・スタジオでカートゥーンニストのアルバイトをし、1938-1949にはニューヨーク・カリフォルニアでカートゥーンニストとして働きました。また第二次世界大戦中の1942年から45年まではアメリカ空軍のアーティストとして仕事をしています。その後、幾つかのカリフォルニアの大学で教鞭をとっています。その期間ニューヨークで研究休暇をとっている時にデ・クーニングやクラインと友達になり、ロバート・リヒテンシュタインやジャスパー・ジョーンズといったポップアートや抽象アートの影響を強く受けることとなります。この頃から、ディボーの有名な基本的な図形に注目をおいたケーキやパイなどのティスプレーをモチーフに描き出します。その初期にはあまり注目されていなかったティボーですが1962年にはパサディナ美術館の「New Painting of Common Object」展においてリヒテンシュタイン、ウォーホールなどとともにその後のポップアート界を築いていくこととなりました。


さて、今回のストーン・コレクションのオークションの結果ですが、競売にかけられた42ロットのうち非落札の3品を除く販売で当初の予想販売総価格32.8-46.8百万ドルを大きく上回るバイヤーズプレミアムを含む54.81百万ドル(約45億円)の売り上げを記録しました。

この中でウェイン・ティボーの18作品は予想合計価格の12.8-18.3百万ドルが最終的には全作品が落札され、合計で27.5百万ドルとなりました。

現在90歳となるアーティストの最初の競売作品は「Four Pinball Machines (Study)」(1962年、28.3 x 31.1 cm、オイル・オン・キャンバス)で344万4500ドル(予想70-90万ドル)で落札。この作品はまだ当時無名であったティボーの最初のニューヨーク個展をストーン氏が開催した頃の作品でした。


[Four Pinball Machines (Study)]

その他、ポップ・アート的作品「Pies」(1961年、55.9 x 71.1 cm、オイル・オン・キャンバス)は電話による落札者に400万2500ドル(予想250-320万ドル)で、


[Pies]

また「Various Cakes」(1983年、63.5 x 58.4 cm、オイル・オン・キャンバス)と題された作品はバーグルエン・アートディーラーファミリーの20代の御曹司で最近ニューヨークのブラックロックグループのファイナンシャル・アーティストとして雇用されたアレックス・バーグルエン氏により299万4500ドル(予想120-180万ドル)で落札されました。経験豊富なニューヨークのディーラーデイビット・ナッシュ氏がこの若い購入者-伝説的な故ハインツ・バーグルエン氏の孫でサンフランシスコのギャラリスト、ジョン・バーグルエン氏の息子-の隣に座り落札を手助けしていたということで、ここでもまた世代交代が進んでいるのが見受けられました。


[Various Cakes]

ティボーの作品がこれほど多く一挙にオークションにかけられたのは初めてのことで、ディーラーの中ではこれがティボーの価格に悪影響(作品過剰による一時的な価格低下)があるのではと心配されていましたが、結果をあけてみるとこの通り、下がるどころかかなりの価格上昇を及ぼしたといってよいかと思います。この中で、ニューヨークとロサンジェルスのグッケンハイム・アッシャー・アソシエイツでアートアドバイザーをするバーバラ・グッケンハイム女史はティボーの1969年製作「Nude, Back View」(高さ72インチ、オイル・オン・キャンバス)を142万6500ドルで落札した後、「ティボーはそれだけでマーケットになれるの」、「この絵は(ティボーの中でも)とてもユニークなの」と彼女が落札した裸婦画を持ち帰りながら「フロイトとその他全てのもの同じレベルに凄いものなの」と述べています。

ティボーの作品は昨今では2010年9月のGoogle12周年の日に会社ロゴが

となっていたことで覚えていらっしゃる方もいらっしゃると思います。90歳を迎えた今日でも筆を握る力は衰えを見せません。これからも「コレクターはお甘いのがお好き」で人気は高まるばかりです。今回のオークションの結果を見てあらためてティボーの人をひきつける力にあらためて驚かされました。

サンフランシスコではSFMOMAにティボーの作品がパーマネントコレクションとして収蔵されています。もし機会があれば是非直接作品をご覧になってみて下さい。


[Wayne Thiebaud: Display Cakes, 1963, 71.12×96.52, oil on canvas] SFMOMA

Matt Gil(マット・ギル)「バラエティ・パック」展のお知らせ

Posted in Art exhibit,New! by Administrator on the May 3rd, 2011

KYFAが提携する、サンフランシスコ、Marx&Zavatteroギャラリーにて4月30日より始まったMatt Gil(マット・ギル)「バラエティ・パック」展のオープニングレセプションに行ってまいりましたので、皆さんにご紹介いたします。

マット・ギルはカリフォルニア州サンノゼ市出身。アルミニュウムをベースに刺激的な色彩を施した大きな彫刻作品で有名なアーティストです。


「マット・ギル: 2002年 Yahooコレクション、カリフォルニア州 Sunnyvale市」

今回のMarx&Zavatteroに於ける個展では、従来の流れを汲む作品から、セラミック作品、アルミニュウムや鉄などの金属をアスファルトに浸し独特の光沢を持たせた新しい、実験的な作品まで色々なミディアを使用した作品群で、「バラエティ・パック」展と題されています。また、マット・ギルの製作・思考過程を鑑賞者にも味わって頂けるように、初めて作品製作過程におけるメモ、ドローイング、スケッチなどを収めた作品手帳が同時に展示され、マット・ギル・ワールドを様々に楽しんで頂ける企画となっております。

マット・ギルは大きいモニュメント的な作品がSFMOMAやバンクオブアメリカなどのコレクションになっていて、どうしてもそのような作品が中心かと思われますが、今回の個展では小品の展示が多く、小さなものでは20センチほどです。ところが、このように小さな作品でもやはりアーティストの力量が見て取れます。また、作品ははコンスタンティン・ブランクーシ、ジャン・アルプ、イサム・ノグチなどに代表される近代彫刻家に対する興味と、広い意味で今回のアスファルト作品作成のインスピレーションとなったマシュー・バーニーやロキシー・ペインなどの現代アーティスト作品への関心を組み合わせたものとなっています。マット・ギルが基本にする自然から発生する造形イメージをその優れた鋳造技術で独特の光沢や触感を作品に与えています。


「マット・ギル氏、Marx&Zavatteroにて」

今回の個展にあたり、マット・ギルは以下のようにその製作過程を説明しています。

私は朝食でテーブルについている時や夜、またある時にはテレビを見ながらや、たまたま時間を持てあました時など、とにかくいつもアイデアをスケッチしている。もし描いたものが気に入らなくてもそれを気にすることは無い。いつも簡単に物事が行くわけではなので、ただ単にずっと描き続けている。そうしているうちに何かが起こるのである。

スケッチされた物の中から「私を作ってくれ」と言われることで製作を始める。或る作品に対する気分や感情、または新しい作品の製作過程を視覚化すればするほど実際に製作することは容易になる。それは作品達がまるで自分達自身を創り出しているように感じることさえある。

その過程は、最初にある所へ行き、そして別の所へ行くというような旅行を計画することに似ている。少し迷ったらスケッチにされたもの(地図)に眼を向け、軌道修正を行う。スケッチブックの書き込みには新しい作品を完成する為に取った私の詳細なる過程が見えるはずだ。ある時にはそれが努力に値すると信じる勇気が必要だ。私にとって彫刻作品を制作することは製作を重ねる毎に楽しいものになってきている。そしてそれが更なる波及効果を生み出している。私が育った時代や場所が私の作品に反映されている。全ての完成した作品は私から天命を持って呼び出され、まるで生きていてこの世に生み出されたいと言うかのようにスケッチブックのページから飛び出してきたのだ。私が崇拝する全ての彫刻家達が私を呼び出し、あれを製作しろ、いやそれを製作しろ、またはこの作品は実際に作るまでにもっと作業やアイデアが必要だというのである。またある時はもう一度これを描き直し、本当にその作品に魂があるのかどうかを確かめよと。製作し魂を与えることで作品達は私の存在よりもはるかに長く行き続けることが出来るのだと。

「バラエティ・パック」とはまさに読んで字の如しなのである。これは私が昨年一年間に製作したものを集めたものなのである。スタイル、サイズ、色、材料、テーマなど、私にとってはアイデアが足りないということは無い。

実際に作品を目の前にすると、その質感の面白さに驚きます。作品のフォームは抽象でありながら、人の動きや物事の有様などを微妙に捉えていて見ていて飽きません。あるものは金属のように見えながらも、実はセラミックであったり、あるものは色つきのコンクリートと思っていたのがアルミニュウムだったりと、その意外さも面白さの一つです。また、今回はじめての試みとして製作されたアスファルトを使った作品は、材料のアスファルトがまるで漆のように深い黒色で、見た感じちょっとまだ濡れているような、不思議なものでした。熱いアスファルトに浸された金属はまだアスファルトが固まっていない為に独特の流れるような形状を生み出しています。これは思わず作品に手を触れたくなるようなとても興味深いものでした。

また、実際にお会いしたギル氏は、熱心に作品思考の過程や製作時の苦労話などを熱心に面白く話されていました。

このMatt Gil “Variety Pack”展はサンフランシスコのMarx&Zavatteroギャラリー (http://www.marxzav.com/index.php)にて6月4日まで開催されています。ご興味のある方は是非、KYFAまでご連絡下さい。

マット・ギル略歴
マット・ギルはカリフォルニア州サンノゼ市出身。サンノゼ州立大学から学士号を受けた後、1970年代からカリフォルニアにて個展、グループ展にて作品を発表。作品はサンノゼ美術館、サンフランシスコにあるバンカメビル旧本社、オークランド博物館シティーセンターなどのプライベートとパブリック両方のスペースで展示紹介されています。ギルの作品はサンフランシスコ近代美術館を含め、サンノゼ美術館、オラクル・コーポレーション(カリフォルニア州ベルモント市)、Allergen, Inc. (カリフォルニア州アーバイン市)、ヤフー(カリフォルニア州サニーベール市)、サックス・フィフス・アベニュー(ニューヨーク)、シドニー国際空港(オーストラリア)などの公私コレクションとして作品が蒐集されています。また、マット・ギルについてはサンフランシスコ・ クロニクル紙、ZYZZYVA、SF Weekly紙、ベイエリア・ガーディアン紙、アーキテクチャル・ダイジェスト紙、Artweek紙、artslant.com、Flavorpill.com 、カリフォルニア・アート・レビュー紙で取上げられ紹介されています。

フランク・ロイド・ライトと帝国ホテル(ライト館) その2

Posted in New! by Administrator on the April 28th, 2011

さて、先日は「フランク・ロイド・ライトと帝国ホテル(ライト館)その1で、現在愛知県の明治村に移築保存されている旧帝国ホテル中央ロビーについて書かせていただきましたが、今回はもう少し中に入ってお話したいと思います。

大変な完璧主義であったことで有名なライトは、旧帝国ホテルの建設の際もその完璧さを求める為の設計変更を度々繰り返し当事の経営陣との衝突が多くなり、ついには当初の建設予算150万円が6倍の900万円に膨れ上がるに至って、完成を前に解雇となってしまっています。ライトの建設予算と実際費用に関しては帝国ホテルだけではなく、その他数多くの例がありますので、ライトはクライアントを持つ職業人というよりも、アートの為にはクライアントはアーティストの言うがままになるべきだという感覚があったものと想像されます。


さて、そのような完璧主義者のライトだけあり、帝国ホテルの緻密な装飾デザインは天井照明、フロアー照明器具、家具、食器に至るまでホテル内の全てが統一されるものとなっています。ライトがデザインしたグラスや食器は今でもオールドインペリアルバーで使用されています。食器のデザインパターンである「Cabaret」と「Imperial」は後にティファニーが復刻版を作ったりもしました。今でも帝国ホテルに納品をしたノリタケから「Cabaret」パターンの食器は生産されています。



しかし、何といっても私が感動したのは屋外屋根の端にある銅板製のボックス型の天井装飾です。これは建物の外の装飾の一部ですが、屋根の庇にあたる部分に屋根からの水の流れをコントロールして雨水の流れ落ちる様を見せるようになっているそうなんです。

単に見た目のデザインだけではなく、そこに滞在する人に全てをライト流で経験させようというライトのアイデアには敬意を抱かずにはいられませんでした。


また、ガラスによって単に外部と内部を分けているのではなく、実はある意味中と外を繋いでいる役目を持つ窓枠とドアはは、縦横の桟の配置と金箔を挟んだガラスのアクセントでほんとうに美しいものとなっています。この金箔を挟んだガラスは旧帝国ホテルの様々なデザインに生かされている市松模様です。単なる四角いパターンの繰り返しのもかかわらず、あるときは日本的に、またあるときにはモダンに見え、和と洋をつないでいるかのようです。このデザインは京都桂離宮の松琴亭などを訪問し、日本の伝統文様や建築様式に深く感銘を受けたライトが、帝国ホテルをデザインするにあたりヒントにしたものと思われます。

このデザインは現在の帝国ホテルでもいたる所で使用されていて、そのオリジンが実はライトのこのデザインに由来しているというのはこの窓の桟を見るまでは実はよく気がついていませんでした。これなどは実際の建物を見て初めて実感できる感動かもしれませんね。

さて、最後に少し話は違うのですが、先日東京アメリカンクラブを訪ねた際に庭先にライトの帝国ホテルで使われていた大谷石壁彫刻の一部がひっそりとおかれているのに気がつきました。意外なところにこうやって残っているのに驚いたのを覚えています。

フランク・ロイド・ライトと帝国ホテル(ライト館) その1

Posted in New! by Administrator on the April 23rd, 2011

東京に住んでいるときに私がとても好きな場所が帝国ホテルのオールド・インペリアル・バーでした。

こちらのバーでは旧帝国ホテルのデザインが生かされていて、一番奥のテラコッタの壁や大谷石は旧帝国ホテルのものがそのまま使われています。旧帝国ホテルの建物は1967年に閉鎖されホテル自体の建物は玄関部分が愛知県の明治村に残されているのみですが、日本滞在中に一度旧帝国ホテルの建物を見てみたいと思っていましたので、実際に訪問することが出来たときは想像以上に感動しました。

簡単に紹介しますと、旧帝国ホテル(ライト館)は20世紀を代表するアメリカの建築家フランク・ロイド・ライト(1867-1959)によって設計され、大正12年(1923)の開業から昭和42 年(1967)新館への建替えまで、日本の代表的ホテルとして東京を訪れる国内外の要人に利用されました。帝国ホテルの全容は皇居を望む日比谷通り側間口約100m、奥行約150m余の広大な敷地に、正面中央の前池、中央玄関、二層吹抜きの大食堂、高層の劇場棟などの公共空間が連続し、それらを挟むように左右に全長150m・3階建ての客室棟が2列建つという構成でした。

設計当事ライトが好んでデザインしたのは意識的に低くした天井と段差を持つ床構成。旧帝国ホテルは全体計画から個々の客室に到るまで、ライトにより極めて多様な空間構成がなされ、それまでの建築空間が主として平面的なつながりであったものを、立体的な構成へと発展させた世界的に重要な作品と評価されています。

帝国ホテルはその設計のユニークさ、美しさもさることながら、その詳細部におけるデザインがそれまでのホテルデザインにはないものでした。ライトは帝国ホテル設計に当たり、その建築資材を探しに日本の各地を周り、最終的に彫刻された栃木県産大谷石を主体に常滑焼のスクラッチ煉瓦・タイルと幾何学模様の素焼テラコッタを様々に組合わせ、建物の内外を覆いました。

建築デザインは当事のライトが特に関心を持っていたマヤ文明をモチーフにしたデザインです。大谷石はその柔らかさと当事の日本職人の腕のよさが生かされ細かい緻密な細工が施されています。

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さて、実際に明治村に移設保存されたのはこの旧帝国ホテルの中央玄関ロビー部のみです。しかし移設された帝国ホテルを外から眺めると、改めてライトの設計したこの建物の美しさに感動させられるとともに、全容は如何なる物だったかと想像させられます。

この中央玄関は旧帝国ホテル建物の特色をよく残していて、軒や手摺に使われた白い大谷石の帯は水平線を強調デザインとなり、またその帯は奥へ幾段にも重なっている様はこれから続く内部空間の複雑さを予想させるものとなっています。中央玄関を入ると中央階段を少し上り、やがてたどりつくメインロビー中央は三階までの吹き抜け構造になっています。

中央玄関内の全ての空間はこの吹き抜けを中心に回り廊下で繋がる形で展開します。個々に分かれる空間は床の高さや天井の高さがそれぞれに異なっていて、空間構成の多彩さと、実際に巡り歩く人にドラマチックな視界の変化を楽しませる設計となっています。また1階中央ロビー左右ラウンジ前の彫刻された大谷石の壁面、四つの角に立つ透かしテラコッタと大谷石で装飾された内照明からなる柱やそれから続く大食堂(移転建物には無)手前の孔雀の羽とよばれる大谷石製の大装飾は見るものを魅了します。

また、中央ロビー左右から差し込む光りは複雑な建築構成ゆえに柔らかく複雑な装飾を照らしだし、幻想的な世界に誘い込むかのようです。

SFMoMAの”How Wine Became Modern: Design + Wine 1976 to Now”展

Posted in Art exhibit,New! by Administrator on the April 13th, 2011

カリフォルニアは皆さんもよくご存知と思いますが、ナパバレーなど世界的にも有名なワイン生産地です。

今回は現在SFMoMAにて開催中の”How Wine Became Modern: Design + Wine 1976 to Now”展のご紹介です。

現在のアメリカの生活では、ワインバーやスタイリッシュなワイングラス・デカンターなどを抜きでは考えられませんが、今のような状況になったのは実はそんな昔の話ではありません。今ではワインは単に飲むだけのものではなく(勿論飲むのが一番ですが)、その周辺のもの、例えばワイナリー、ワインの色、匂い、土、気候、その研究、ワインを使った絵画、フィルム等々、様々な分野でワインがデザインやアートとして現代の生活の中の一部となっていることをこの展覧会では表しています。

この展覧会の題名の一部となっている1976年とは有名な「1976年パリ・テイスティング= Judgment of Paris」を示しており、ご存知の方も多いと思いますが一応の概略を説明しますと、

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1976年5月24日、当時パリでアカデミー・デュ・ヴァンというワインスクールを主催していたイギリス人「スティーヴン・スパリエ」は、パリ・インターコンチネンタルホテルで、アメリカとフランスの最高峰シャルドネとカベルネ・ソーヴィニョン(主体)をブラインドテイスティング(目隠し試飲)会を開きました。各審査員が全てのワインを20点満点で評価し、採点表を集めて集計したところ全く予想外のことが起こってしまいました。

フランスの代表として「ラモネのバタール・モンラッシェ」や「シャトー・ムートン」のビッグヴィンテージが含まれているのにも関わらず・・・。カリフォルニアの赤、スタッグス・リープ ワイン・セラーズ カベルネ・ソーヴィニョン1973と、カリフォルニアの白、シャトー・モンテリーナ シャルドネ 1973がそれぞれ1位になってしまったのです。

当時はまだ、フランスだけが高品質のワインを生産する唯一の国であると広く信じられており、第一位に輝いたカリフォルニアワインは一緒にテイスティングされたフランスワインの1/4程度の価格で取引がされていました。フランスワイン界を代表する9名のフランス人審査員、彼等が誇りにしていたフランスワインよりも、当時彼らが「安物」と蔑でいたカリフォルニアワインを選んでしまったのです。このできごと以前は「最高のワインはフランスでしか生まれない」、「歴史的な序列は変えられない」と考えられていました。パリ・テイスティングは、歴史の浅い産地でも最上のワインを生産可能であることを証明し、フランスの後塵に甘んじていた世界中の生産者を鼓舞する結果となりました。

(以上は「ヴィノス やまざき ”ワイン業界が激震した「1976年パリ・テイスティング= Judgment of Paris」とは?」”からの抜粋)

これに基づき今回の展示はその1976から今と題されているわけです。

会場ではワインのラベルから、葡萄が育つ土壌、匂い、グラス、デカンター、現代建築家によるワイナリー設計、ワインが登場する映画、ワインを主題にした映像アートまで様々な作品が展示されています。

展覧会の様子を動画にしました。是非ご覧下さい!

Davis&Davis(デービス&デービス)、Planet X(惑星X)展のお知らせ

Posted in Art exhibit,New! by Administrator on the March 26th, 2011

来る3月26日(土曜日)より、KYFAが提携いたしておりますサンフランシスコのMarx&Zavatteroギャラリーにてカリフォルニアのフォトグラファー、Davis&DavisによるPlanet X(惑星X)展を4月21日まで開催いたします。


Planet X, #16
43″ x 55″ (ed. of 8 ) and 28″ x 42″ (ed. of 5)
digital pigment print, 2010, Copyrights Marx&Zavattero

今展のテーマであるPlanet X(惑星X)とは、元々の定義としては海王星よりも遠い軌道を公転していると仮定される惑星サイズの天体をさしています。X はローマ数字の10を表すのではなく、「未確認」を意味するアルファベットのエックスなのです。冥王星は2006年8月以降は国際天文学連合により太陽系の惑星の定義が決定された際に惑星から外されたため、太陽系の第9番目の未確認惑星ということになっています。

Davis&DavisはPlanet Xシリーズでまた小さなプラスチックの人形を使い、彼らの特徴であるカメラレンズを通して表現される不思議な世界へと誘います。1950年代以降の冷戦への不安と同時に新しい世界への夢でもあった宇宙・惑星X。Planet Xシリーズではその世界はノスタルジックな宇宙世界です。小さなプラスチック人形達はそれぞれの舞台設定であるものは可笑しく、あるものは不思議な世界で生き生きと捉えられています。5センチにも満たないプラスチック人形がDavis&Davisが創り出したPlanet Xという舞台に立ち、カメラのフォーカスを当てられます。そこから生まれたのは巨大な写真(1メートルほど)に写し出されたプラスチック人形達はかつての人間が創造したSFの世界へと見るものを誘います。

Planet X展の期間中にサンフランシスコにお越しの際は是非、Marx&Zavatteroギャラリーにお立ち寄り下さい。また、KYFAまでご一報いただければ、同ギャラリーのプライベートツアーも行わせていただきます。是非お気軽にご連絡下さい。


Planet X, #12
55″ x 43″ (ed. of 8 ) and 39″ x 30.5″ (ed. of 5)
digital pigment print, 2006, Copyrights Marx&Zavattero


Planet X, #13
43″ x 55″ (ed. of 8 ) and 28″ x 42″ (ed. of 5)
digital pigment print, 2010, Copyrights Marx&Zavattero

東北地方太平洋沖地震の被害にあわれた方々へ、心よりお見舞い申し上げます。

Posted in Uncategorized by Administrator on the March 23rd, 2011

このたびの東北地方太平洋沖地震で被災された皆様には、
謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興を、
心よりお祈り申し上げます。

ウィリアム・スワンソンがアメリカTOP10リストに!

Posted in New! by Administrator on the March 10th, 2011

3月9日付のアメリカ、インターネット新聞大手の「ハフィントン・ポスト」にて「Top Ten Painting Show in the U.S.」に選ばれました!

本記事はNew American Painting紙を立ち上げた、米国キュレーター、ギャラリスト、出版業で有名なスティーブン・ゼヴィタス氏のアートコラムの記事です。

皆さんに簡単にご案内致します!ご存知のようにKYFAではMarx&Zavatteroギャラリーと提携、ウィリアム・スワンソンの作品を日本の皆様にご紹介いたしており、今回のゼヴィタス氏のTop10選出にウィリアム・スワンソンが選ばれたのを大変喜んでおります。

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2011年3月9日
ハフィントン・ポスト
スティーブン・ゼヴィタス

「アメリカ・トップ10ギャラリー絵画展覧会」

ゼヴィタス氏はアメリカの300以上に及ぶギャラリーの3月期における展覧会を調査した結果、1)多くのギャラリーにおいては絵画がその展覧会の主軸を占めること、2)絵画は決して衰えを知らない表現手段であること、という二つ顕著な点が指摘できると述べています。

今回の「Top Ten Painting Show in the U.S.」選出ではエリスワース・ケリーやエド・ルッシャなどの現代アートの大家の作品も今月の展覧会で紹介されているが、ゼヴィタス氏は彼等ほどには世に知られていないが、注目するに値するアーティストに焦点を当てて選んだものだと言っています。

また、ゼヴィタス氏はこれら10人のアーティスト達は、それぞれのやり方で、彼らの先達が表現手段として使ったものを積極的に受け入れるとともに、描くということを更に前進させていると、これら10人のアーティスト達がアメリカ現代アートを更に前進させていると語っています。

記事リンク:Body, Landscape, Space: Top Ten Painting Shows in the U.S.

以下、ゼヴィタス氏が選んだTop10です


Gianna Commito, Tunk, 2011, watercolor, casein, and marble dust ground on panel, 30 x 24 inches. Courtesy of Rachel Uffner Gallery, New York


Tomory Dodge, The Future, 2010, oil on canvas, 78 x 156 inches. Courtesy of CRG Gallery, New York


Kristine Moran, Slow-wave 2, 2011, oil on canvas, 60 x 54 inches. Courtesy of Nicelle Beauchene Gallery, New York


David Rathman, All My Lovelies, 2010, watercolor on paper, 39.25 x 48 inches. Courtesy of Mark Moore Gallery, Los Angeles


Steve Roden, Untitled (36/2), oil and acrylic on linen, 82 x 60 inches. Courtesy of Susanne Vielmetter Los Angeles Projects, Los Angeles


Claire Sherman, Palm Trees, 2010, oil on canvas, 84 x 72 inches. Courtesy of Kavi Gupta Gallery, Chicago


Josh Smith, Untitled, 2010, mixed media on panel (6 panels), 120 x 144 inches. Courtesy of Luhring Augustine, New York


William Swanson, Open Land Projection, 2011, acrylic on panel, 47 x 74 inches. Marx & Zavattero, San Francisco


Frohawk Two Feathers, Jungle Love, Captain Tarik Al-Rashid and his new wife Josefina, Duchess of Isla Margarita y Tortuga, 2011, acrylic and tea on paper, 44 x 30 inches. Courtesy of Taylor De Cordoba, Los Angeles


Jonas Wood, The Hypnotist, 2011, oil and acrylic on canvas, 108 x 168 inches. Courtesy of Anton Kern Gallery, New York

ウィリアム・スワンソンの展覧会「Groundwork」はサンフランシスコのMarx&Zavatteroギャラリーにて3月19日まで開催されております。この期間にサンフランシスコをご訪問の方は必見ですよ!KYFAではアメリカ・コンテンポラリーアートのご興味のある方でアメリカの美術館、ギャラリーなどを巡って、お気に入りの作品を買い付けたいと望まれるお客様のお手伝いをさせていただいております。お気軽にお声をおかけ下さい!!

ウィリアム・スワンソン新シリーズ公開!

Posted in Art exhibit,New! by Administrator on the March 4th, 2011

KYFAが以前から日本の皆さんにご紹介しておりますカリフォルニア州の画家、ウィリアム・スワンソンの新シリーズ「Groundwork(グランドワーク)」がサンフランシスコのMarx&Zavatteroギャラリーにて紹介されております。

Marx&Zavatteroギャラリー
http://www.marxzav.com/index.php

今回の「Groundwork (グランドワーク)」と題されたシリーズは従来のスワンソン独特な抽象画と風景画、自然と人工の混ざり合う世界の表現というものを踏襲しながらも、新たに自然な絵の具の流れ、色彩が交じり合うことで幾層にも重なる地層を表すかのような幻想空間を表現として取り入れています。

平面性と遠近法を同時進行させることによって得られるアンバランスさでその作品を観る人々を不思議な「スワンソンワールド」へと誘う作品群。描かれているのは、過去なのか、それとも未来なのか。あちらこちらで見かける人工物や産業の廃墟はあくまでも静かに横たわり、自然界の大きな力にその行く末を委ねているかのようです。

今回のブログでは私がこれらの作品を鑑賞し感じたことをそのまま言葉にしてみました。アーティストが創り出した世界は、勿論そのアーティストが意図するもの(こと)がありますが、私は観るそれぞれの人がそれぞれの感覚で解釈してよいと思っています。果たして皆さんはスワンソンの新しい作品を見てどのように感じられますか?

作品1:

20.5″ x 20.5″ acrylic on panel, 2011
(copyright Marx & Zavattero)
「Lower Spectrum」と題されたこの作品は、地球の奥深くで、熱く燃え流れるマグマを思わせる切りたてのメロン色が観るものをどきりとさせる。濃いグレーの危うい壊れゆく地表が空中に浮かび、ある部分は深い奈落に落ちていき、あるものは光りを求める生き物のように高く伸びていく。端に見える異次元の窓から見えるものは平面と直線からなる淡い情景。一体これは何処に通じていくのであろう。
<注>タイトルの「スペクトル(spectrum)」とは、複雑な情報や信号をその成分に分解し、成分ごとの大小に従って配列したもののことである。2次元以上で図示されることが多く、その図自体のことをスペクトルと呼ぶこともある。ここではLower(下方の)という言葉を添えてあるから、やはり地下の情景か。

作品2:

47″x74″ acrylic on panel, 2011
(copyright Marx & Zavattero)
「Open Land Projection」とは広がる原野が光に当たって射影されている様子であろう。この作品は灰色の空と遠くに見える雪を頂く山々を遠景に、削られた山肌には廃墟化した人工物も見える。作品左手下方からは地表が盛り上がり、流れる水と泥が怒涛のごとく流れ出す。しかしここには音は無い。手すりがついた橋は空間を旅し、いつしか途切れる黒い平面となる。眺めていると自分の足元がいつの間にかぽっかりと穴の開いたところを浮遊しているような不思議な感覚を覚える。

作品3:

22″x28″ acrylic on panel, 2011
(copyright Marx & Zavattero)
作品タイトル「Chemical Bloom」。青白い空間には山肌を縫うかのように降り積もった雪が光りと影のコントラストを写し出す。雪が溶け出した麓では生命の息吹を感じさせる緑が少しづつその生息範囲を広げていく。これは林だろうか、影となった木々は滅び去った自然の幻影。広がる窓はこれが夢の世界であることを暗示し、その記憶は徐々に忘れ去られ、黒い小さな画面となって散らばっていゆく。はじめに眺めた青白い空も実は夢であり、平面となって空間を漂うのである。

作品4:

28″x30″ acrylic on panel, 2010
(copyright Marx & Zavattero)
作品タイトル「Resource Profile」。山を削り白い大地をむき出しにした採掘場と思わしき場所。しかしそこにはぽっかりと大きな赤い穴が開いていて、まるで近くのものを何でも飲み込んでしまうかのように拡大しつつあるようだ。遠くに見える木々は暗くひっそりとしている。見ていると足元が徐々に裂け大きな黒い空間へとなっていくかのようである。
<注>Resourceは資源で、Profileはその横断面の意味。

作品5:

33″x30″ acrylic on panel, 2011
(copyright Marx & Zavattero)
作品タイトル「Understory Expanse」。この絵に表現されるのは人工物がその終わりを迎え、それまで作品の中央を支配していた白い空白空間に、徐々に自然の力が植物(緑)を繁栄させ、その空白空間が植物によって徐々に埋め尽くされようとしている幻想世界である。天へと伸びる黒い影は海を漂うゴミの島を暗示するかのよう。しかしそこにも着実に緑は増殖を始めている。遥か彼方は人類が築いた夢のあとなのか。
注:Understoryとは低木層という意味。植生調査では森林内のおおよそ背丈2m以下50cm以上の植物群を低木層と言い、この場合にはより背の高くなる植物の苗や、背の高い草をも含む。Expanseは広大な空間、または拡大という意味。

作品6:

22″x28″ acrylic on panel, 2011
(copyright Marx & Zavattero)
作品タイトル「Signal Horizon」。眼の前を昼間でも暗く、空を埋め尽くさんばかりの濃い緑色の森林。空は急に斜めから切り取られ、幾層にもなる明るい層が徐々に現れる。これは一体何を意味するのか?地平線から上るのは明るい太陽かもしれない。いや、もしかすると太陽は地平線のかなたに沈んでしまい、僅かな残りの光りが空を駆けているのではないか。空はあくまでも静かに明るい。始まりと捉えるか、終焉と捉えるかは観るものの捉え方次第だ。

作品7:

14″x16″ acrylic on panel, 2011
(copyright Marx & Zavattero)
題名「Microflora」。普段我々が目にしている世界とは違ったミクロの世界。そこでは微生物、バクテリアが自分達の世界を持っている。無尽に伸びるかのような菌糸はまるでそれ自身が意思のある生物のように動いている。微生物は誰が見ているわけでもないはずなのにあるものは緑色、あるものは桃色とそれぞれに己の色を持っている。コロニーを作った菌はまた別の菌とあいまって独自の成長を遂げている。これほどに美しく、毒々しい世界が存在することを私達は殆ど気がつかないまま日々の生活を送っている。
<注>「Microflora」の意味は「微生物相」で、特定の地域に生息・生育する微生物の種類組成。

作品8:

14″x16″ acrylic on panel, 2011
(copyright Marx & Zavattero)
題名「Luminary Construct」。今まさに光りを放つものが生まれようとしている。暗い緑やグレーの中から迸るのはそのエネルギー。我々を誘うような暗い臙脂色の敷石は明るい紅梅色と、流れ出すこげ茶色の間を何処までも続き果てしない。下からは我々を暖かく包み込む光りが輝き始めた。生まれて間もないこの光りは我々に進み道を示し、もう既に希望の光りとなっている。
<注>Luminaryは発光体(主に太陽や月)の意味。Constructは構造物、構造体。

如何ですか?今回のスワンソンの作品。実際の作品を見るとコンピューターの画面上で見るのとは違い、アーティストのエネルギーを感じます。皆さんにももし機会があれば是非、ご自分の眼で作品を見ていただきたいです。いつの間にかその絵の中に吸い込まれて過ぎ行く時間や、自分が何処にいるのかもふと忘れていることに気がつくような展示となっています。

ウィリアム・スワンソンの「Groundwork」展はサンフランシスコのMarx&Zavatteroギャラリーにて3月19日まで行われています。特別プライベート・ビューイングもアレンジさせていただいております。詳細につきましてはお気軽にKYFAまでご連絡下さい。

ご連絡:http://invest-art.kenjiyokoo.com/contactus.php

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ウィリアム・スワンソン
1970年、イリノイ州、シカゴ市出身。
主要コレクション購入先:
ウェリントン・マネージメント、ボストン、マサチューセッツ州 Wellington Management, Boston, MA
ザ・ウエスト・コレクション、オークス、ペンシルバニア州 The West Collection, Oaks, PA
オードビ・システム、サンノゼ、カリフォルニア州 Adobe Systems Inc., San José, CA
ジェーピーモルガン・チェース・アートコレクション、サンフランシスコ、カリフォルニア州 J.P. Morgan Chase & Co. Art Collection, San Francisco, CA
ユービーエス ファイナンシャル、アトランタ、ジョージア州 UBS Financial Services Inc., Atlanta, GA
ザ・プログレッシブ・アートコレクション、メイフィールド ビレッジ、オハイオ州 The Progressive Art Collection, Mayfield Village, OH
キャピタルグループ、ロサンジェルス、カリフォルニア州 Capital Group, Los Angeles, CA
ロバート・メイラー・アンダーソン、サンフランシスコ、カリフォルニア州 Robert Mailer Anderson, San Francisco, CA

ニューヨーク・タイムズスクエアに巨大ネズミの彫刻出現!!!

Posted in New! by Administrator on the March 2nd, 2011

3月1日より7日までニューヨーク・タイムズスクエア周辺にはいくつもの巨大モダンアート彫刻が展示されています。これはニューヨークで今年で12回目を迎える「Armory Show」にあわせ行われているものです。

Armory Showはアメリカのアートショーの中でも有名なもので、国内外からアーティスト、ギャラリー、コレクター、評論家、美術館のキュレーターなどが集まり、ニューヨークの街はアート一色となります。

これに併せたかたちで行われているコンテンポラリーアートな巨大彫刻群はニューヨークを訪れる観光客の足を立ち止まらせるとともに、普段は颯爽と歩くニューヨーカー達も立ち止まって眺めています。

私が面白いと思ったのはこの巨大なブロンズのネズミ。ご存知のようにニューヨークは何処の大都会とも同じようにネズミがひっそりとでもあちらこちらで生息しています。通常は人々から忌み嫌われるニューヨークのネズミですが、この巨大ネズミ像はとってもユーモラスで可愛いんです。アーティストはトム・オッターネス(Tom Otterness)。9フィート(2.7メートル)もあるネズミ像はイソップの田舎のネズミを思い出させますね。

また、紙で作られた24匹の羊の群れは「Counting Sheep」と題されたKyu Seok Ohの作品。眠らぬ街ニューヨークで眠るのをあきらめてしまった人から抜け出してきたのか、次に眠りたい人を探しているのかのような羊達はネオンに写し出され、都会のど真ん中のタイムズスクエアーになぜかぴったりと合っているような気がします。

また夜になると妖しげなピンクの光りに浮かび上がる風船の塔はGrimanesa Amorósの作品。インタビューに答えたニューヨーカーの一人はまるでレディー・ガガがコンサートで着て出てきそうなと絶妙な表現をしたのにぴったりです。

この他にもフランスの彫刻家、Niki de Saint Phalleのセラミックタイルやミラーなどで出来た、巨大な青い女性の彫刻「Star Fountain (Blue)」など街を歩く人々は都会のオープンスペースに出来たコンテンポラリー彫刻群に目を惹かれています。

毎年、春の訪れが近いことを感じさせてくれるニューヨークのArmor ShowはMoMAをはじめ、ソーホー、アップタウン、ローアー・イーストのギャラリーのオープンハウス、ピア92、94で行われるアートショー等々、コンテンポラリーアートの祭典です。もし皆さんがこの時期にニューヨークにいらっしゃるようでしたら、是非訪ねてみては如何でしょうか?

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