アートマーケットの今
アートマーケットに回復の兆し?
5期連続のartprice index下降(トータルで約30%)から、ようやく2009年第二四半期(2009年4月~6月)に4.97%の上昇へとマーケット回復の兆しが出てきました。特に米国マーケット(ニューヨーク)では、同期の上昇率は10%と、2008年度に27%の下降を見てから初めての上昇でした。ただ、この結果はメジャーなオークションハウスが2009年に入り、色々な手立てを打った(オークションに出品する数の制限、最低予想価格の下降、ギャランティーの廃止等)ことに大きく起因しており、第三四半期の結果を見てみないとこれが本当の回復といえるかどうかは分からないとしています(artprice発表)。
しかし、暗いニュースが続いていたアートマーケットに久しぶりに出たこの明るいニュースはやはり嬉しいものですね。世界ファイナンシャルクライシスまでのアートマーケットは確かにバブルの態を見せていましたので、それから来る負の揺さぶりは1990年代初めにおきたアートマーケットの急激な冷え込みと同じような感じがありますが、同時期のマーケット回復は1995年まではっきりとはしませんでしたから、まだまだ手放しで喜んでよいのかどうかは分からないとするのが現状かと思われます。
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